GoogleがVCの競合になる日(その1)
Paul GrahamのHPに面白いエントリが(THE VENTURE CAPITAL SQUEEZE)。ベンチャーキャピタルが4方向からSqueezeされている、というVCとしてはあまり有難くない話。
4方向の力とは、「カネ余り」、「Startupが以前ほどカネを必要としていないという事実」、「SOX法等の影響でIPOが以前より困難になったという状況」、そして「大手のM&AとVCのFinanceが競合状態になって来た」という話。
要は、「投資しなければならない資金がだぶついている状況」で、「Startupが以前ほど資金を必要としなくなっている」上に、「IPO市場が狭まりVCとしてのExit機会が減少している」状況。そしてさらに、「若い会社に大手ポータルが買収意欲を示していて、VCから見ると競合先になっている」という状態である。
1~3番目の論点は時々本Blog上でも触れているが、4番目の話は書いたことが無いと思うので以下PaulのHPの該当部分を一部引用する。
Why should they wait for VCs to make the startups they want more expensive? Most of what the VCs add, acquirers don't want anyway. The acquirers already have brand recognition and HR departments. What they really want is the software and the developers, and that's what the startup is in the early phase: concentrated software and developers.
「VCがStartupの価値をより高くして行くのを待つ理由は、買収者にはない。VCがStartupにAddするもののほとんどは、買収者から見れば不要なもの。企業のブランドや管理部門(原文にはHRとあるが意訳)などは買収者が既に持っているもの。買収者が本当に欲しいのはソフトウェア資産と開発者であり、early stageのベンチャーが持っているものとはまさにそれ」、とある。
Google, typically, seems to have been the first to figure this out. "Bring us your startups early," said Google's speaker at the Startup School. They're quite explicit about it: they like to acquire startups at just the point where they would do a Series A round. (The Series A round is the first round of real VC funding; it usually happens in the first year.) It is a brilliant strategy, and one that other big technology companies will no doubt try to duplicate.
「これを最も最初に理解したのはGoogleのようだ。Startup SchoolでGoogleのスピーカが”あなたのStartup企業を早めに我々に持ち込んでください”と呼び掛けていた。彼らはVCからの最初の資金調達(SeriesA)をしようとしている段階のStartupを買収することに興味がある。これは素晴らしい戦略であり、他のテクノロジー系大企業も間違いなく真似するだろう」と続く。
このGoogleの呼びかけは、ある意味VCにとってはかなり脅威かも知れない。
(ちなみにこの呼びかけをStartup Schoolで行ったと思われるGoogleのChris SaccaのBlogを覗いてみたが、Startup School参加に触れた10月19日の彼のエントリの中にはそれらしき事は書かれていなかった。尚、このエントリには、起業家の心構え集みたいなことが書かれており、面白い。興味のある方は参照されたい。)
実際、Googleが最近買収した会社を振り返ると、社員数名でVCからのMajor Financeをまだ受けていない大変若い企業が散見される。(Dodgeball.comとかMeetroductionとか)
また、YahooがFlickrを買収した際に、Accel Partnersが同社に投資をしようとしていたがYahooに取られた、というのは有名な話。
さて、このような状態でVCはどうすればよいのだろうか、、、。続きはまた次回書いてみたい。上記引用したPaulのHPの続きに結論が書いてあるので、早めに知りたい方は原文ご参照。
ちなみに今日書いた論点に近い記事が、Wall Street Journal10月31日号のMoney & Investing欄一面にあった "In Silicon Valley, Balance Shifts"。興味のある方はそちらも参照されたい。(手元に紙ベースの新聞しか無くURLご案内出来ず申し訳なし。)

こんにちわ。
エントリーの中で紹介されていたWSJの記事とは
http://online.wsj.com/article/SB113072135739183848.html
のことじゃないでしょうか?
紙面とは題名は異なりますが、中身は同じだと思います。
Posted by: ichiyu | November 16, 2005 at 03:20 AM
情報ありがとうございます。おそらくそうだと思いますが、当方最近WSJ Online版のSubscriptionを一旦やめていて、ご案内のページを見ることが出来ませんでした。Subscriber Onlyのようです。
Posted by: Dave | November 16, 2005 at 03:37 AM