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  • Name: Dave Takeuchi
    米国西海岸シリコンバレーにてITベンチャーへの投資業務に従事。システム開発プロマネ、商品デリバティブ取引のリスク管理、ASP事業の立ち上げ、日本国内のベンチャー投資業務を経て2004年11月に人事異動に伴い渡米。ソフトウェア工学(オブジェクト指向分析分野)専門。
    e-mail dave.takeuchi@gmail.com

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October 27, 2007

Mountain ViewのフレンチレストランChez TJは感動的なうまさ

今日は結婚記念日。夕方、MountainViewのフレンチレストラン、Chez TJに向かう(938 Villa St.Mountain View, CA 94041 TEL (650)-964-7466)。

ここは以前から一度訪れてみたかったレストラン。シリコンバレー界隈では一番のフレンチとの触れ込み。今月23日発売の2008年度ミシュランガイド(Michelin Guide San Francisco, Bay Area & Wine Country 2008)で、Chez TJは今までの1つ星から2つ星に昇格した。益々期待感が高まる。

Mountain ViewのCastro St.からVilla Stを曲がって暫く行くと、Chez TJ到着。邸宅を思わせるたたずまい。

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MenuはChef's Tasting MenuとMenu Gastronomiqueの2種類。Tasting MenuはDessertも入れて12皿の堂々としたフルコース。Gastronomiqueは前菜からデザートまで、4皿を各々3~4種類の選択肢の中から選んで行く。我々はTasting MenuをChoice。

まずは以下写真左から、”Morel Mushroom”。コンソメのスープにTea Bagが。Tea Bagの中には細かく砕いたマッシュルームが入っている。Tea Bagを1分間ひたしてマッシュルームの風味を取り込む。さっぱりした味が美味のスープ。次に、”Parfait of Geoduck Clam, Avocado, and Lardo”。ゼリー、そしてアボカドのレイヤー上に、レモン風味に味付けされた貝ベースのムース。その上にはキャビア。うまい・・・・。そして、”Glazed Sweet Potato”。スイートポテトのスープ。滑らかな舌触り、そして甘さが大変印象的なスープ。

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次に、”Artisan Foie Gras and Apple”。左が冷製、右が暖かいフォアグラである。左の小皿にはカスタードのレイヤーにフォアグラが入っていて、上部をリンゴ風味の泡が包む。フォアグラの冷製茶碗蒸し的ノリ。うまい。右はフォアグラのステーキ。これも美味。1皿で2種類のフォアグラの味を楽しめる、大変楽しい演出。

次に、”Japanese Pike Mackerel”。「日本のサンマ」とMenuに書いており、一体どんな料理が出て来るかと思っていたら、直球勝負でサンマの塩焼きが。が、横の付け合せを食べてみてびっくり。なんとアイスクリームである。味付けはオリーブオイル。大変クリーミーな舌触りが印象的。そして、サンマと妙に合うことに軽い衝撃を受ける。面白い。

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サンマを完食し、次の料理を待つ。次第に外が暗くなって来た。。暫し待った後、出てきたのが”Butter Poached Lobster”。一番下に松茸の大きな身を3つ発見。その上にLobsterとラビオリ。そして最上部にトリュフのスライスが鎮座している。コリコリした松茸は味も風味も超美味。プリプリのLobsterと一緒に頂く。これは本当にうまい・・・・。。

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Courseも終盤戦に差し掛かる。口直しの”Young Coconut Sorbet”を頂いた後、”Confit of Suckling Pig”、そして”Slow Poached Beef Tenderloin”。豚肉と牛肉の料理である。Pigは分厚い焼き豚的料理で、下に敷いてあるのはキャベツ。上部には花梨の甘いゼリーが載っている。素直にうまい。Beef Tenderloinはピンク色の美しい肉。"Slow Poached"の成果だろう。驚くほどの柔らかさで言うことなし。

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楽しい食事の時間はあっという間に過ぎて行く。最後にデザート。と言っても、デザートだけで3皿ある・・・。まずは”Brie De Meaux”。Brie De Meauxチーズである。濃厚且つクリーミーな味わい。次に”Pear Gazpacho”。ネーミングが面白い。茹でた梨、生の梨、そしてゼリー状の梨が1つの皿に入っている。爽やかなおいしさ。

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そして最後に”Variations on Chocolate, Fig and Coffee”。左から、チョコレート風味のカスタード、コーヒームース、そしてチョコレートのアイスクリーム。

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2時間半の夢のような体験。料理も店の雰囲気もサービスも、全て言うことなし。超お勧めのレストランである。

Cinnabar Hills Golf Club

今日は土曜日。早起きして、一路Cinnabar Hills Golf Clubを目指す(23600 McKean Rd. San Jose, CA 95141 TEL (408)-323-5200)。

車中BGMは、Mozart : Sinfonia Concentante, K364 / Concerto for Violin and Piano, K Anh.56。Violinは五嶋みどり 、Violaは今井信子。本来、この曲でViolinが奏でる主旋律は全般的に愛くるしく微笑ましい内容なのだが、五嶋みどりのViolinは相変わらず鋭角に切り込んできて、余りにも劇的。。。。「何事も適材適所が大事」などと考えながらCinnabarを目指す。

さて、Cinnabar到着。快晴。CinnabarにはLake/Mountain/Canyonと9 HoleのCourseが3種類あるが、今日は前半Lake、後半Canyonと回ることに。

Driving Rangeでの調整はまずまずで、朝もやの中Tee Off。

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前半戦、Driverの調子がすこぶる良いのだが、アプローチとパットがどうもいけない。特にパットはGreenが超早くて苦戦する。

前半の目標スコアは、トータル100切りを目指すことを念頭に40台に設定。7番Longを終わって10オーバー。最悪、8番Shortと9番Middleの両方でダボを叩いても50で上がれる勘定ということで、前半は40台確保が出来そうかな、、と思いながら8番Tee Groundへ。8番アイアンで軽くスイングしたところ、思いっきりザックリ&ダフり。Shortして手前のEnvironmentalにボールが消えて行く。。。。このHoleダボ。

9番Tee Groundへ。「このHoleボギーで上がれば40台だし」と思いながらDriverで打ったTee Shotは超ドスライスして隣のHoleのFairwayへ一直線。。二打目のUtilityでなんとかリカバリしてグリーン手前100ヤード付近地点に到達する。「1打で乗せて2パットでボギー、トータル49で40台達成だ」と考えながらピッチングでスイング。ここで恐怖のシャンク病が発病する。ボールは一直線に右前方へ。4打目でやっとグリーンにオン。動揺からか痛恨の3パット。このHole結局トリ。40台達成ならず、前半はPar1つ、ボギー3つ、ダボ3つ、トリ2つの51で上がる。パット数は19。

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前半戦の内容を反省しながらホットドックをほおばり、いざ後半戦へ。後半のCanyon CourseはUp Downが多く変化に富んで大変楽しいコースである。5番と8番それぞれShortでパーを取る等、いい所もあったが、シャンク病の発病頻度が高くスコアが伸びない。発病した2番ミドル、4番ミドル、7番ミドルはいずれもトリ。最終9番のLong3打目のシャンクは特にダメージが大きく、一直線にOBゾーンへボールが飛び込み、このHole9打。終わってみれば、パー2つ、ボギー1つ、ダボ2つ、トリ3つ、大叩き1つの合計54。パット数は17。

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前後半合わせてスコアは105、パット数は36。もっと精進せねば、、、と思う。

以下Canyon Course8番のTee Groundから。Cinnabar Hills Golf Clubの Mountain Course群が一望出来るView。中央奥遠くに貯水池が。

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Canyon Course最終9番打ち下ろし全景。中央左にGreen。その奥にクラブハウス。大変気持ちの良い土曜日。

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October 26, 2007

投資先が買収された

あっという間に1週間終了。今週も色々と慌しかったが、なんといっても今週の大きなイベントは投資先が買収されたこと。以前から提携や買収のOfferを幾つか貰っていた同社だが、ここ半年ほどで一気に具体化。当事者(社外取締役)としてシリコンバレーのベンチャー買収実務の現場にいられたことを幸運に思う。「会社は売るものではなく、買われるもの」という某VCの台詞が耳に残る。

M&A Agreement調印直後から、インターネット上の関連SiteでNewsが流れる。社外取締役に対してDow Jonesはじめ各Mediaからの問い合わせがある。当日投資先(というか法的には元投資先)に行ってみると、「2日間寝てないよ」と疲れ切ったCEO。慌しい雰囲気のOffice内でとりあえず一区切りついたことを喜びつつ、今後の事を種々議論。

過去数ヶ月、M&A成立のプロセスで色々な議論があった。Valuation水準の妥当性を巡って割れる意見。潜在的な他Offerの存在。FundのMaturityが近づいていて、早く持分を現金化したい某VCのGP。ゆったり構えて、「最悪流れてもいいよ」的に条件交渉を促す別のVC。買収後の処遇やNon Compete条項の詳細に神経を尖らす経営陣。DueDeliが進むに連れて、追加で各種条件変更を迫ってくる買収側。断続的に、電話での取締役会を開いて議論する。

いずれにしても、Goalに辿り着いてやれやれ。終わってしまえば全て良い思い出。この経験をまた次に生かして行きたいと思う。

October 21, 2007

サービスレイヤーを目指す技術系企業

今日は日曜日。雲1つない超快晴。早起きして、一路Half Moon Bayを目指す。3週間ぶりのGolf。Half Moon Bay Golf Links(2 Miramontes Point Rd Half Moon Bay, CA 94019 TEL (650)-726-4438)のOld Courseは大変美しい。スコアはso-soだったが、真っ青な空を見上げてリフレッシュ。カメラを忘れたのが心残りだったが・・。

Roundご一緒したのは、日本で某分野で大変ご活躍中のMさん。

Mさんと色々話していて思ったのは、9月28日付エントリ「最近考えていること」で書いたソフトウェア技術の価値に関すること。ソフトウェアテクノロジーをそのままソフトウェアライセンスとして販売する余地は、次第に狭まって行く。Monetizationの手段は、どんどんサービスレイヤーに移って行く。そして、サービスレイヤーは個別Industryの世界。ITはあくまでも手段。

例えば、不動産業も物販業も広告業もメディア業も、事業遂行にあたって皆「電話」を必要不可欠なツールとして使っている。然し、いずれの業界でも、自らの事業から得た収入を「電話利用環境を提供している」NTTとShareはしない。電話口で「1億円分発注します」と言っても、翌月のNTTからの請求書には1億円 X 数%のコミッションは書いていない。

Business TransactionでRevenueを得るのは、あくまでもIndustrial Player。手段としてのITを提供する人は、電話事業者のような「3分10円」的な「手段提供そのものへの対価としてRevenueを得る」のが本来の姿。そして、手段としてのITに専念する人はインフラ業化して行く。ISP業しかり。データセンター事業しかり。電話事業者のような巨大寡占事業体を目指す。

一方で、何らかの理由で「自社が現在抱える手段としてのIT製品やサービス」では先々厳しいと考えるPlayerは、現在提供している当該手段が完全にCommodity化する前に、より上位のサービスレイヤーへの進出(特定のIndustrial Player化)を目指す。自らの製品上を通っているTrafficをMonetizeする装置を買収したり、自らの製品Layerに隣接するLayerで「ユーザ接点」を持っている企業と提携したり、自らの製品を使っている顧客の業務自体を請け負ったりなど、業務アプリ分野から組込ソフトウェアの世界まで、今後技術系企業のサービスレイヤー進出に絡んだ「華麗なる転身(?)」が幾つも出て来そうである。

このテーマは、機会を改めてもう少しちゃんと考えてみたい。

October 20, 2007

Santa Claraの無煙韓国焼肉屋Beque Korean Grillはかなりお勧め

どうも色々と段取りが悪いのか、今週も色々と慌しかった。毎日、本来やるべき(&やりたい)仕事までなかなか辿り着けず。また、各種リサーチや物書き、そして物事を考えることに費やせた時間も極小。自らの知のバッテリーが減り始めていることを実感する。来週以降、早朝か就寝前か、1日1時間でも良いので物事を考えたり勉強したりして充電する時間を定常的且つ強制的に確保したいと思う。

さて、昨日のDinnerは、HさんアレンジでSanta Claraの無煙韓国焼肉屋Beque Korean Grillで(3060 El Camino Real, Santa Clara, CA 95051 TEL (408) 260-2727)。

仕事帰りでカメラを持っておらず写真が撮れなかったのが残念だが、店内は大変清潔で綺麗。また、韓国焼肉屋とは思えない空気の綺麗さ(本当に無煙環境)。

まずは各種キムチやモヤシが入った小皿やチヂミが運ばれて来る。ビールをやりながら酒の肴代わりにつつく。うまい。

続けて待望の肉が運ばれて来た。ド迫力の牛肉塊・・。一気に裏表焼いた後、大きなハサミで定員さんがジョキジョキ切って行く。ニンニクの塊とハラペーニョのスライスを載せて、一気にほおばって行く。超美味。

次に出て来た豚バラもうまい。その次に食べた牛肉(多分カルビ)もかなり行ける。レタスも新鮮、冷麺も麺がシャキッとしていてうまい。

いわゆる「韓国焼肉屋のディープ感」と、「体中に焼肉屋の匂いが染み付いて家に帰ると「臭ーーい」と怒られる」といった焼肉屋帰りの風景とは無縁(無煙)のライト感はあるが、肉の味、サービス共に良い。また、店長も大変若く気配りも良好。

お勧めの焼肉レストランである。

October 19, 2007

禁煙1周年

2006年10月19日に禁煙して以来、無事1年が経過した。(2006年10月23日付エントリ「禁煙した」参照)

禁煙開始と同時に本Blogで禁煙を宣言したことで、昨年秋の禁煙直後は当地の日本人の方々や日本出張時にお目にかかった多くの方々に「煙草やめたんだって?」と言われ、それがかなり禁煙解除への抑止力になっていたことを思い出す。お陰様でその後1本も吸うことなく、無事1年が経過した。このまま永遠に止められればと思う。

暖かく見守って(監視して?)下さった皆様に改めて感謝。Blogを書いていて良かったと思う瞬間である。

   Cigarette

ちなみに、2006年11月10日のエントリ「禁煙継続・体調良好」で書いた通り、当地で「禁煙した」と言うとかなり高い確率で「Congrats!(おめでとう!)」と言われる。「これで健康になれるね!」という気遣いの言葉。

仕事が終わって帰り際には、Have a good evening。金曜日の夕方はHave a nice weekend。挨拶にはHow are you doing?、そして禁煙者にはCongrats。いずれも相手に対する気遣いを感じさせるPhraseで気持ちよい。

Blogに禁煙事実を書いて周りの皆さんに監視して頂いたことに加えて、当地の投資先経営陣や友人達からCongratsと言われたことも、禁煙継続のDriving Forceになっていると思う。

というわけで、禁煙法の提案。禁煙したかったら「Blogに書いて広く周知する」と良い。Blogを書いていない方は、メールをばらまいてもいい。そして、周りの人々は友人が禁煙したらいささかオーバー気味に「おめでとう!」と言って、祝福してあげよう。

October 16, 2007

日本にシリコンバレーを作るには

先週、たまたま2日連続で似たようなテーマの議論というかChatをする機会あり。テーマは「日本にアメリカのシリコンバレーのような環境を作れるか」というもの。即ち、新たな技術・アイディアをTryしている人々が集い、それを様々な側面からサポートするエコシステムを日本に作ることが出来るか、というものである。

この命題は日本からお越しになる方と時々議論する機会があるが、議論の暗黙の前提として「日本国内で日本人主体」の「より良いベンチャー環境作り」をすることがイメージされているような気がする。当方としては、まずこの前提自体に問題があるのではないかと思う。まず大前提として、ここでRole Modelと想定しているシリコンバレーは極論すればアメリカではない。ここは、ある意味世界に開かれた無国籍の地。以前、月間ASCIIに寄稿した文章(6月28日付エントリ「月刊ASCII 8月号にシリコンバレー事情についてコラム寄稿」)でも触れたが、シリコンバレーがシリコンバレーたる所以の1つとして、ここが世界に開かれた系であるという点が挙げられよう。例えば当方の投資先CEOの顔を思い浮かべても、アメリカ人以外にもカナダ人、中国人、ギリシャ人などなど、多彩。要は、「起業するならシリコンバレー」という感覚。目的合理的に人々が集い、自然と醸成される目的合理的な風土。「一旗あげよう」と世界から集う人々の情熱とモチベーション。世界から集まるベンチャーの技術やアイディアを狙って集積する世界中の大企業の出先や投資資金。これがシリコンバレーの主要なエネルギー源の1つであろう。

従って、まずは「日本にシリコンバレーを」と主張するのは、「日本国内に無国籍ゾーン(?)を作ろう」と言っていることと等価であると認識すると良いのではないか。そして、その場に集うべきは国籍関係なくあくまでも才能や情熱を持つ個人であり、それを担うのが日本人のみと想定するのは逆に激しく不自然であるとまずは発想してみてはどうか。

ここまで考えて、次に考えるべきは、日本自身が持つ他地域と比べた比較優位。世界中から人々が日本のその「ゾーン」に集う理由。具体的には、「ベンチャーが製品やサービスを売りたくなる市場の存在」や「ベンチャーが売り込みや提携をしたくなる大企業の存在」という意味で、日本に魅力がある分野は何か。自動車か、モバイルか、アニメか、家電か。「**分野で起業するなら、世界に先駆けて良質の市場があるし提携したい企業も沢山いる日本が有利」、と誰もが思う分野を特定して世界中にマーケティングしたら面白いのではないかと思うがどうだろう。

日本の市場や提携先を目当てに一旦優秀な人材が集積して来れば、それをBackする各種Enabler(VCや各種士業、Search Firmやその他各種アウトソーサー等)は自然と充実して来るだろう。続いてそのクラスター目がけて日本国外の大手企業も集まって来る。あとはPositive Feedbackが働くに任せる。生態系作りの最初の一歩は、生態系の中心となる能力や情熱を持った起業家や技術者を集めること。そして、その手段は現在既に日本にある何らかのアセット。

要は、「日本にシリコンバレーをどう作るか」という命題への解はシリコンバレー自体には無く、その解を見つける第一歩は「日本国内に開かれた系を作る」と問題を再設定して、次に「日本自身が持つ比較優位や魅力を総棚卸しする」、ということである。

October 14, 2007

VCとしての心構え ~ 投資分野選択にあたって: ITかCleanTechかと考えていて思ったこと

本Blogでも何度か触れているが、当方は現在、シリコンバレーでIT分野及びCleanTech分野のベンチャー投資を行っている。自分自身の専門分野はソフトウェア工学であり、修士でオブジェクト指向分析、要件定義分野を研究していたこともあって、昨年までは一貫してIT関連ベンチャー、それも主にソフトウェア関連ベンチャーへの投資業務にFocusしていた。昨年投資対象分野をCleanTech分野に広げ、以来二足のわらじを履いている。

ITでもCleanTechでも、ベンチャー投資実務(案件発掘、DD実務、条件交渉、Term Sheet、投資契約、取締役会の運営等)という意味では差異は無い。VC等の関連Playerもほぼ重なる。Field Independentな「VC業」という括りでは、全く同じと言っても差し支えないかも知れない。実際、CleanTech投資でも、話題のDealはCleanTech専業VCよりもAll RoundのVCが手掛けるケースが多い。現在追いかけているCleanTech Deal群も、意識したわけではないが結果としてほぼ全てが所謂Top Tier VC群の投資先となっている。

一方で、当然ながらITとCleanTech、技術、製品、市場、主なIndustrial Playerはことごとく異なる。投資にあたって業界知見や業界ネットワークを溜めて勝負に挑むことを考えると、分野拡散はそれだけ個別分野への関与度合いが希薄になることを意味するわけで、ITとCleanTech、両分野にかける時間配分を今後どうするか、あれこれ思案中である。選択肢としては、①いずれはどちらかに時間配分をFocusするか、②それとも今迄IT分野にかけていたエネルギーと同等のエネルギーをCleanTech分野にも投入し、両分野できっちり同レベルの土地勘を維持して頑張るかのいずれかとなろう。

Sand Hill RoadのVC群を見ると、CleanTechをやっているGPは上記後者の②、即ち両分野でちゃんと頑張っている人が結構いる。彼らは、従前通りITベンチャーの投資を続けながら、CleanTech Dealを手掛けるにあたって大変優秀且つ実効性のあるAdvirosy Boardを組成して指導を仰いだり、「これは」と思う個別分野では当該分野の権威に家庭教師役を頼んだりして、ある意味直球勝負で勉強に励んでいる。SaaS(Software as a Service)のベンチャーに投資しながら、燃料電池ベンチャーに投資する。某有名OSS(Open Source Software)ベンチャーに投資して社外取締役をやりながら、太陽電池分野の個別技術動向に深い知識を持つに至る。既に十二分な富も名声も獲得したTop Tier VCのGeneral Partnersが、引き続き多大な努力を払って新分野の勉強に励んでいる。この愚直なまでの生真面目さには、ある意味衝撃すら覚える。

というわけで、彼らを見習いつつ当方も頑張って引き続き両分野を見ていこう、となる。

しかし、もう一段具体的に思考を進めて行くと、そもそも「IT」、「CleanTech」という括りがどれだけmake senseするのか、という問いが頭をもたげてくる。

例えば、インターネットサービス分野のベンチャーは、そのほとんどが厳密にはITベンチャーではなかろう。手段としての技術自体を磨き上げるのがIT(Information Technology)ベンチャーであって、例えば半導体の設計や通信機器のデザイン、何らかの基盤ソフトウェアやミドルウェアの開発、検索アルゴリズムの研究・開発等がそれに相当しよう。これら各種手段の上で何らかの経済活動を営むベンチャーがやっているのは、IT業ではなく広義のサービス業となろう。ECサイトは物販業・小売業。ネット広告配信業は広告代理店業。ビデオ共有サイト運営はメディア業。そして、当方の現在のCoverageにはこれらサービス業ベンチャーも大いに含まれている。

CleanTech分野にしても、そもそもCleanTechという言葉自体が大変Vague。分野は太陽電池、燃料電池、二次電池、バイオ燃料、水の浄化、大気汚染浄化、EnergyIT等多岐に渡り、且つこれら個別分野毎の関連性が大変希薄。VCによっては「CleanTech担当のPartner」と名乗るGPが次第に増えてきた印象はあるが、正直「CleanTech」という1つのカテゴリにこれら種々雑多な個別分野をGroupingして、まとめて1つのジャンルとして語ることにどれだけの意味があるのか、個人的にはかなり疑問である。そもそも、当方が現在見ているのは、これら個別分野の幾つかであって、「CleanTech全体を見ています」などとは全く言える状態ではない(全体を見る必要があるか自体がそもそも疑問だし、全部を見ているGPも多分この世にいない)。

というわけで、「ITベンチャー」「CleanTechベンチャー」という言葉自体に余り意味が無いという結論を得る。なので、そもそも論に戻り、「ITをやるかCleanTechをやるか」という命題設定からして改めようと考えている。サービス業としての各種インターネットサービスベンチャーも見るし、燃料電池・太陽電池・二次電池もやる。半導体Dealや通信機器、Enterprise Apps分野のいわゆるITベンチャーを見ながらも、バイオ燃料分野の勉強も深めたい。

インターネットサービスベンチャーを見るには、当該サービス分野そのものの土地勘が必要になる(広告業等)。各種電池分野には化学・素材・物性系の知識や電気工学系の土地勘、そして場合によってはナノテクノロジーの知見等が入って来る。半導体・通信機器・Enterprise Apps分野は各々の技術・業界知見が欠かせない。そしてバイオ燃料分野には、化学の基礎知識から始まって、酵素・発酵・遺伝子組替関連技術等、幅広い知見が求められる。

それでは、どこで自分自身の活動Boundaryを区切るか。

結論から言うと、有意な深さで関連技術に対する土地勘や業界ネットワークを持ち、且つ投資にあたってのValue Propositionを明確に出来るのであれば、無理にBoundaryを明文化して切る必要は無いかと考えている。強いて言えば、Deal分野や個別Dealが持つ社会的意義・歴史的意義やMission Statement的な所を重視してFocusを考えようかと思案中である。そこにはITもCleanTechも無く、「当該分野で何らかのブレークスルーを達成したり新たな試みをTryすることが、人類進歩や福祉の向上にContributeするか否か」という命題があるのみである。Missionaryな視点で分野選択をして行って、且つ当該分野群内での投資業のPlayerとしての比較優位の存在有無に注意を配りながら、あとは時間の許す範囲で各分野についてひたすら勉強するのみ。

そんなことを考えながら、ふと思い出したのはSequoia Capital中興の祖であるDon Valentineの言葉。曰く、

"We are in the business of creating businesses, and sometime creating industries; we are not in the financial transaction business. We are going to build companies."

企業を作り、時には新たな産業そのものを創り出す。そんな理想を胸に、現在の自らのFocusにとらわれること無く、Missionaryな側面を1つの物差しに仕事に励んで行きたいと思う。

October 08, 2007

子供が産まれた ~ 21世紀の行く末を思う

私事なるも、先週金曜日午後、当地で長女誕生。

2007年生まれ。21世紀をほぼカバーするであろう彼女が生きる時代は、どんな時代になるのだろう、とふと思う。

生命の営みの原理解明が進み、人間の寿命が大幅に伸び、人間が宇宙に進出し、人間の知恵に匹敵するコンピュータが実現し、実用的なヒューマノイドロボットが街を闊歩する時代。生命とは何か、宇宙の中の地球・人間とは何か、人間の知恵とは何か、意思とは何か。人類・人間のアイデンティティや生命のありかた等、根源的な問いかけが多方面からなされるであろう時代。

経済成長至上主義の下、発展途上国の爆発的な成長とエネルギーの大量消費が継続して環境問題が深刻化。また、自由競争の結果として国家間・地域間・企業間・個人間の格差が拡大。環境問題への対応策としては、巨大な既得権益国家・企業・集団との対立を先鋭化させながら、化石燃料の大量消費を前提にした社会から、再生可能なエネルギーを活用する社会体制への移行がTryされる時代。そして、格差拡大に対して、ある時点で社会不安回避に向けた何らかの政治的意思がどこかのLayerで醸成される可能性がある時代。資本主義経済・自由市場経済が世界を覆いつくす状況が、我々にとってのベストな体制なのか否か、豊かさとは何なのか等、改めて様々な議論や枠組の提案が起こる可能性がある時代。

中国が超大国として台頭し、日米関係は変質し、台湾・中国間の政治的関係が何らかの解決を見、朝鮮半島は統一される。日本の地位・経済力・技術力は相対的に低下し、日本とは何か、日本人とは何か、改めて問いかけがなされるであろう時代。

何十億人もの人々がほぼコストゼロのリッチなコミュニケーション手段を持ち、人々が距離や時間を越えて集い・協業し・影響を与え合い、日々の活動を営む時代。個が輝く時代。物理的な制約を越えて、自分自身の政治的・経済的・社会的・精神的な帰属先や帰属意識のあり方の選択肢が爆発的に広がるであろう時代。自分自身のアイデンティティを問うべき、というか問い甲斐がある時代。

即ち、21世紀とは、生命体としての人間として、地球上に生きる人類として、経済人として、日本人として、そして個人として、各レベルでいずれも自らのありよう、拠って立つ基盤、アイデンティティを再考する時代となろう。これは、裏を返せば多くのチャンスに満ち溢れた時代であるという見方も出来よう。

常に自らの頭で考え、自信を持って生き抜いて行って欲しいと思う。

October 04, 2007

環境問題系のNewsが目につく今日この頃

最近、新聞を見ていてClean/Green Tech系の記事が多い。昨日のSan Jose MercuryのBiz+Tech欄のトップは、「Are we being green enough?」。Sustainable Silicon ValleyというGroupがシリコンバレーでの地球温暖化ガスの排出を2010年までに1990年比20%削減しようという目標を掲げているが、実際は2006年で1990年比5.6%増となっていて目標達成はまず無理、という記事。

今日のSan Jose Mercuryは、「Fluorescent light bulbs save energy, reduce global warming」。PG&E(Pacific Gas & Electric)が100万個の蛍光電球をタダでばらまくイベントをやっている、という記事。同じ数の白熱電球を使う場合と比べて40万メガワットの節電効果があり、20万トンの温暖化ガス排出削減につながるらしい。これは、3万1千台の自動車削減効果や6万エーカー分の植林効果と同等だそうな。記事では蛍光電球と白熱電球のUpfrontのコスト比較やLifetimeのコスト比較をしたり等、細かい分析を加えている。

Green Bulb

シリコンバレーに越してきた2年10ヶ月ほど前は、IT系ベンチャーの新しいプロダクトやサービスの話がSan Jose Mercury News Business欄のトップをしょっちゅう飾っていた。毎朝自宅玄関口に放り投げてあるSan Jose Mercury Newsを拾って、会社の駐車場から自席までの道すがら歩きながら見出しをざっと眺め、そこにEnterprise SoftwareやWeb系、そしてWireless系の各種Startupの記事がずらっと並んでいるのを見て、シリコンバレーに来たんだなーと実感していたものである。

その後、ITベンチャー関連の記事は次第に減って行き、代わりにMSやGoogle、Dell、HP、IBM、Appleといった大手の動向や各種新製品・サービスの発表関連記事が目に付くようになる。そして、最近はClean&Green系の記事がTopを飾る頻度が増加している。ここ3年弱の間でも、色々と話題の中心が移り変わって面白い。

ちなみに、環境系の話題を良く目にするのは新聞ばかりではない。昨晩、久しぶりにBessemer Venture PartnersのDavid CowanのBlogを覗いてみたら、9月25日付エントリに「A Carbon Footprint Reduction Plan」なるものがあった。Bessemerはカーボンニュートラルを目指すらしい・・・・。Press Releaseも出している(こちら)。カーボンニュートラルなVC、というのは初めてみた。

さらに、そういえば、先週自宅に郵送されて来たWiredの最新号はバイオエタノール特集だった。例を挙げればきりがない。

   Wired

当方の目下の関心事は、環境系のDealにVCとしてどう刺さり込んでいくかという点。以前から本Blogで何度か指摘している通り、IT系であろうと環境系であろうと、資金以外の面でどうベンチャー企業の役に立てるかがVCとしてDealに入って行く為のポイント。

引き続きIT関連のDealを追いかけ続けつつ、環境系でもあれこれ思案中の毎日である。