久しぶりにHalf Moon Bay Golf Links (Ocean Course)でRound。
天気は快晴。アイアンが完全に開眼し、4番~ピッチングまで、バシバシ当たる。Driverは相変わらず壊滅状態で、今日も封印して5番WoodでTee Shotはカバー。これが安定していていい感じ。コンスタントに200 Yard真っ直ぐ飛んでくれる。Golfは飛距離よりも方向感と実感。
距離よりも方向感、というのはベンチャーの経営を見て行く上でもたぶん言えることで、売上実績の無い会社のCEOが「まだ何もないけど兎に角来年$10M売ります!」と断言しているのにそのまま乗るのは、ある意味Fairway狭く左がOBで右がWater HazardのMiddle HoleでTee Shotを渾身の力を込めてDriverを振り切り、300 Yard地点を目指す行為に似ている。
無論、これは悪いことでは決して無く、単にRisk / Returnの話だからTryしたければすればいい。でも、このMiddle Holeの距離が380 Yardだったらどうか。ハイリスクを取ってTee Shot 300 Yard飛ばす意義はどれだけあるか。まず「渾身の力」が違うと考え、続けて「Tee ShotはDriverじゃなくても」と考えるのが自然だろう。即ちMilestoneの設定や、Financeの規模 & タイミングの設計である。
ここでMilestoneの設定で考えるべきは、再び距離よりも方向感ということで、来年いきなり$10M売るという目標設定をするよりも、先々売上を大きく伸ばすにあたって足元で正しい手が打たれるよう促す目標設定をする、ということだろう。即ち「人事を尽くして天命を待つ」ということで、そもそも「尽くせる人事」と「待たなければならない天命」がきちんと整理されているかを見て、そして「尽くせる人事」を妥当な速度感で全て尽くす計画やExecutionになるよう投資家として目標設定して進捗をモニタリングする、ということだろう。これぞ即ち方向感。
ちなみに、この日のHalf Moon Bay Golf Links Ocean CourseのGreenは、少し前にAerificationした影響でGreenが超Bumpyで、Puttingしたボールが何度も跳ねてその都度方向が微妙に変わる。まさにランダムウォーク状態。Greenの上を跳ね回るボールを見ながら、以前Commodity Tradingの現場でExcelを使ってPricingやRisk管理手法の研究を散々やったことを思い出す。Risk計算のベースとなるCommodityのPricing Modelをプログラミングし、そのコアに正規乱数を発生させる関数を組み込んでランダムウォークにする。正規乱数のお陰でモデルの中に逐次投入される価格情報はランダムとなり、正に一寸先は闇となる。個別の価格情報が次にどうなるかは絶対読めない。但し、一歩引いて価格情報の分布を見ると、最も単純なモデルでは正規分布をする。
そんなことを思い出しながらパットを繰り返すうちに、頭の悪い当方でも「打ったボールがどう転がるか全く解らない以上、ワンパットを期待して思い切り良く打ってもダメ」ということに次第に気がついてくる。勢いのある球を打つと、グリーン上の突起にあたると大きく跳ねて、場合によっては最悪全く見当違いの方向に球が進んで行ってしまい、その場合は3パットの憂き目にあう。こうならないように、「どう球が跳ねても次のパットがワングリップ圏内に行くように」パットをするよう心がけることにした。即ち、打った球が確実にどこに行くかはグリーンの凸凹がもたらすランダム性によって読めないが、ある程度の力具合で加減して打った球は大体想定した「ゾーン(=分布)」の中に納まる、ということ。そのゾーンをワングリップ以内に絞り込めれば、安定して2パットで各Holeしのぐことが出来る。結果、前半のPut数は21と多めだったが、後半は18となって超Bumpyなグリーンにしてはまずまずの結果となった。
太平洋を臨む美しいViewをバックにデコボコのグリーンでパットをしながら、この「リスクを一定の範囲の分布として捉えてその範囲にリスクを封じ込める」話は、先ほどのベンチャー経営にあたっての「天命を待つ」にもリンクしてくるな、と思い至る。ベンチャーの経営にあたって、「人事を尽くして」「天命を待つ」、とやっても、往々にして「天命」は来ない。そこで考えるべきは、「天命が来なかった」場合の二の矢である。ここで「二の矢をどう打つか」以前に考えるべきことは、そもそも「一の矢が外れた」ことがわかった時にすかさず「二の矢がきちんと打てる」ようにしておくこと。これぞ即ち、Contingency Planの用意と当該PlanのTriggerの事前定義。そして、このContingency PlanのExecutionにまつわるリスク度合いも事前に良く考え抜いておく必要がある。「一の矢」に余りにも気合が入っていると一定の確率でボールはHoleの遠くに跳ねて行き、「二の矢」も失敗して3パットとなる。これは博打であって経営ではないようにも思える。そして経営の現場では、投資家は往々にして3パット目は打たせてくれない。
無論、Contingency Plan発動にあたってのTriggerが余りにコンサバだと、本来のUpsideを逃す可能性もそれだけ高くなるわけで、いたずらに保守的にUpside断念のハードルを低く設けてLow RiskのPlan実行に切り替えれば良いという話でもない。要は冒頭書いたようなRisk/Returnの兼ね合いの話であって、この程度感を予め経営陣や投資家間でよくよくShareしておくのが良い、ということ。「なんとなく」突き進むというのが、経営陣・取締役会双方において最も罪が重い行為ということである。
Round終了。前半は49。後半はShort Holeでトラブったこともあり、54。合計103と100切りならず。グリーンの状態が良ければ100切れていたかも、と言い訳をしながら帰路につく。