今日のランチはPalo Alto Down TownにあるOsteriaで(247 Hamilton Ave Palo Alto, CA 94301 TEL (650) 328-5700)。定番のカルボナーラの食べ納め。
この店の斜め向かいのRegusのShared Officeに日本から着任したのが2004年11月3日。このOfficeには結局半年間いたが、最初は右も左もわからず、確か着任翌日の11月4日のランチタイムにOffice斜め向かいのこのOsteriaに1人で入ってみたのが最初だった。
当方は日本にいた頃からカルボナーラが好物だったが、カルボナーラは元々第二次大戦後にイタリアに進駐していた米兵がイタリア人に命じて作らせたのがその起源と某食通の会社先輩Y氏から聞いていたこともあり(真偽未確認)、アメリカに行ってイタリアンレストランに入ったらまずカルボナーラを食べようと決めていた。そして、Osteriaに入ってMenuを見たところ、カルボナーラがない・・・。そこで店員さんに、「すみません、カルボナーラって作れますか?」と聞いたのが全ての始まりだった。
そして、当方の問いかけに対して「Sure」と言って出て来たのが、皆さん御存知(?)のOsteriaのカルボナーラである。当時はまさか、この店にその後4年半に渡って通い詰めて毎回カルボナーラを注文し、店員さんに「Mr. カルボナーラ」と呼ばれるようになるとは夢にも思わず、ただうまさに感動しながら1人で食べていた記憶がある。(その後カルボナーラは同店の正式Menuに載ることになる。)
さて、席につくと今日も馴染みの頭を短く刈ったウェイター殿がやって来る。「今日のSpecialはHalibatとVeal Ravioliだけど、どうせいつもの奴でしょ」と言われる。「Yes、ceaser saladもつけてね」と答え、暫しBlackberryでメールチェック。
待つこと暫し、大皿に山盛りになったCeaser Salad殿到着。ここのCeaser Saladはかなり酸っぱく、且つ量が多い。集中して食べる。美味。食べ終わってすぐ、ウェイター殿が皿を下げ、続けていつものカルボナーラ殿到着。
なんとなくこのまま日本に帰るのも水臭いと思い、実は来週日本帰国でこれが多分最後のカルボナーラになりそう、とウェイター殿に告げる。すると、「でもすぐ帰ってくるんでしょ」と聞いてくるので、「いや、わからない。当面来ないかも」と返答する。普段ニコニコしている彼が、突如しかめっ面になる。
彼の表情が曇ったのが少し気になったが、とりあえずカルボナーラを食べ進める。いつも通りの美味。すると向こうから、以前当方をMr. カルボナーラと名づけた陽気なウェイトレスのお姉さんがやって来る。ウェイター殿から事情を聞いたらしく、「日本帰るんだ。だったら電話してくれればFedExで東京にカルボナーラ届けるわね」とコテコテのアメリカンジョークが飛んで来る。すかさず「OvernightのExpress Mailで宜しく」と答える。
引き続きカルボナーラを食べ進める。ややこってり系のソースとベーコン、そしてたっぷりバジルがかかったスパゲティ。やっぱりうまい・・・。
すると、今度はホールで唯一私服を着て客対応をやっているManager殿がやって来て、「うちのカルボナーラの作り方知ってるか、知りたければいつでも電話してこい」と言う。。。どうやら、厨房で当方の帰国情報がShareされている模様である。
そうこうしているうちに、最後の一口終了。大変残念なことに食べ終わってしまう。。暫し余韻にひたっていると、Still仏頂面のウェイター殿がやって来て「最後のカルボナーラ食べ終わっちゃったね」と言いながら皿を下げる。さて、お会計しようかと考えながら若干の寂しさをもてあそんでいると、ウェイター殿が今度は大皿を持ってやって来る。険しい顔をしてどーんとぶっきらぼうに皿を当方の目の前に置き、「これ食っていけ」と言って足早に立ち去る。見ると、皿の上に巨大なティラミスが乗っている。この心遣いが嬉しい、、、というか余りにも巨大で全部食えるかすごく不安。
フォークを手に取り、ティラミスをすくって口に含む。うまい・・・。「こんなに食べきれないよ・・」と思いながら、Osteriaの店内隅っこのテーブルに一人座り、ティラミスをモグモグと食べ続ける。過去4年半、この店に色々な人と来た思い出や、ウェイター殿はじめお店の皆さんの優しさを思い、胸にこみ上げて来るものがある。そして不覚にも泣きそうになってしまう。
感情をぐっとこらえ、なんとかティラミスを完食する。そしてお店を出る。出がけにホールにいたお店の人々全員と固く握手をして、再会を誓う。そして最後にいつになく真剣な表情のウェイター殿とがっちり握手。彼とも再会を約束。
Osteria最高。また1つ、日常が思い出の彼方に去って行く。
Well written article.
Posted by: Patience | April 22, 2009 at 07:14 AM